2013年6月21日金曜日

Giacometti ジャコメッティ オールソール 修理 懐か仕様

むかしマルタンマルジェラが好きだった私はジャコメッティ マルモラーダの靴を見た時に
カビ加工の靴に歓喜しましたが
今の時期玄関先でみるカビはとってもナウシカしています。やっぱり普通の靴がいいなぁ。
こちらの靴はどうやら中のコルク(厳密には違うものですが)がボロボロと出てきてしまうようで
オールソールの際に原因を確認しながら改善をはかりました。
原因としてはウェルトを縫い付けているすくい縫いとよばれる糸の部分が割と切れておりまして、その隙間から詰め物がこぼれる様になっておりました。
再度 救いなおしていますが、ジャコメッティは通常のハンドソーンとは違う中底の加工なんですね。
むかし、靴を教えてくれた人に「ウェルトを縫っているのにどうして下糸が見えないのですか」
と聞いたところその方がわざわざ仕上げた靴をマイナスドライバーでこじ開けてくれて
「ここに隠れているんだよ」と教えてくれましたが当時あまり底付に興味がなかった私には
さっぱり意味が分かりません。底付を始めたら割と作業効率として面倒臭いと気づかされました。
小学生だったら綺麗に溝が掘れたら水を流して川にするのに今では麻糸を通すだけです。
半カラスと言ってふまずと黒くしてソールを別の色に変えた場合どういった効果があるかと言いますと。

作業が10分増えます。
つま先の隙間風も閉じ
めでたしめでたし